前回は、「使える」より先に「怖くない」を目指すこと、一度に教えすぎないこと、失敗しても大丈夫だと実演すること、そして個人情報とお金の話をしないという約束を最初に伝えることの4つの心構えをお話ししました。今回は、実際にどんな順番で教えると良いのかを見ていきます。
ステップ1:本人の「困りごと」から入る
AIの仕組みや便利さを説明するより、「今、本人が困っていること」を聞き出して、それをテーマに選ぶのが一番効果的です。
- 「さっき、こんな電話(またはメール・手紙)が来たけど、詐欺じゃないか不安」
- 「冷蔵庫にある野菜で、何が作れるか分からない」
- 「孫にお祝いのメッセージを送りたいけど、うまい言葉が浮かばない」
- 「育てている植物の葉が、最近元気がない」
こうした具体的な悩みに「これ、AIに聞いてみようか」と提案すると、「便利そう」ではなく「自分ごと」として感じてもらいやすくなります。
ステップ2:「見て学ぶ」→「一緒にやる」→「一人でやる」
教える側がすべて代わりにやってしまうと、「便利なものを見せてもらった」で終わってしまいます。次の3段階を意識しましょう。
- 見て学ぶ:まずは教える側が実際に操作するところを、隣で見てもらう
- 一緒にやる:次は、本人にスマホを持ってもらい、質問の打ち込みだけ手伝いながら一緒に進める
- 一人でやる:最後は、見守りながら本人だけで最初から最後までやってもらう
ステップ3:「話しかけるだけでいい」と伝える
親世代がつまずきやすいのが、「正しい聞き方をしないといけない」という思い込みです。「キーワードを工夫しないと」と身構えてしまう方も少なくありません。
ここは、はっきりと「友達に話しかけるのと同じ言葉でいいんだよ」と伝えてあげましょう。「レシピ教えて」ではなく「今日、冷蔵庫にキャベツと卵があるんだけど、何か作れるかな」でいい、と実際にやってみせるのが効果的です。
ステップ4:画面まわりの小さな配慮
教え方だけでなく、環境面のひと工夫も効果があります。
- 文字サイズを大きくしておく
- よく使うAIアプリを、ホーム画面の分かりやすい場所に置く
- 最初のうちは、音声入力も選択肢として案内する(打つより話すほうが楽な場合も多いです)
次回予告:一緒に使ってみたい活用シーンと注意点
教え方のステップが見えてきたところで、最終回となる次回は、実際に一緒に試してみたい具体的な活用シーンと、必ず伝えておきたい注意点を紹介します。

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